こんにちは、コンディショニングトレーナーの西岡です。
本日は、前回の卵1日1個に続いて、昔刷り込まれた情報の怖さをお伝えします。
トレーナー業をしていて、お客様に「食物繊維が多く含まれている食べ物は?」と聞いてみると、ほとんどの方が、
「レタス!」
と答えます。特に、僕と同世代の40代以上の方は半分以上の方がそう答えます。
では、実際はどうでしょうか?
食品100gあたりに含まれている食物繊維のランキングです。
順位 | 食品名 | 含有量(g) |
1 | こんにゃく | 79.9 |
2 | きくらげ | 79.5 |
3 | てんぐさ(粉寒天) | 79.0 |
4 | てんぐさ(角寒天) | 74.1 |
5 | 凍みこんにゃく | 71.3 |
6 | しろきくらげ | 68.7 |
7 | わらび | 58.0 |
8 | きくらげ | 57.4 |
9 | えごのり | 53.3 |
10 | ほしひじき | 51.8 |
レタスは、トップ10には入っていませんでした。ちなみに、トップ100にも入っていません。
※100位は小麦で100gあたり14.3gでした。
では、肝心のレタスは?
100gのレタスには、1.1gの食物繊維が含まれています。1位のこんにゃくの1.3%、100位の小麦の7.7%しか食物繊維が含まれていません。
ちなみにレタスは1玉約490gなので、1玉食べても5.4g程度、お世辞にも食物繊維が多い食材とは言えませんね。
厚生労働省策定の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、一日あたりの食物繊維の「目標量」は、18~64歳で男性21g以上、女性18g以上とされています。
レタスだけで食物繊維を摂ろうと思ったら、1日に男性は4個、女性は3.3個食べないといけません。食べられなくはないですが、それだけでお腹が一杯になりそうですね。
では、どうして食物繊維=レタスというイメージを持っている人が多いのでしょうか?
その正体が、こちら

大塚製薬の『ファイブミニ』です。
『日本人が不足しがちな食物繊維が、レタス1.8個分が含まれている』という謳い文句の商品です。
※こちらではレタス1個は300gで計算されています。
僕たち40代が子どもの頃に、テレビのCMで何度もこのセリフを聞きました。そのイメージが今でも残っているからです。
大塚製薬さんは消して嘘をついているわけではないです。こんにゃくの1/13の食物繊維が含まれています。では、あまりにもインパクトが薄いので、イメージアップのために食物繊維の含有量が少ないレタスを選んだのでしょう。うまいですねぇ。
ただ、こんなことを話しておいてなんですが、不足しがちな食物繊維を飲み物で効率よく取れるのは優秀です。食べ物で食物繊維を摂るのが苦手な方は、利用してみてはいかがでしょうか?
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